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2004年健康づくりのキーワード:筋肉を鍛えて血液をさらさらに

 


  健康スポーツで「自立自尊」の長寿を目指しましょう。

 日本人の平均寿命が80歳を超え、超高齢社会と呼ばれる現在、中高年の健康づくりの重要性が改めて叫ばれています。「生きるということは社会的な関わりを持ち続けること、体を動かす(=筋肉を動かす)ということが生きている証しである」と私は考えます。そのためには、80歳という年齢でも2本の足でしっかりと立ち、好きな時に好きな場所に行くことが出来る筋肉を鍛えておくことが必要です。

 しかしながら、筋肉を鍛えていても、喫煙・運動不足・過食などの生活習慣による高コレステロール・高脂血症・糖尿・肥満が原因となる脳梗塞等で倒れてしまっては意味がありません。それ故、筋肉を鍛えると同時に血液をサラサラにして血栓予防をしておく必要もあるのです。つまり、これからの健康づくりのキーワードは「筋肉を鍛え血液をサラサラに!」です。

 では、どのようにすれば良いのでしょうか?それには規則正しい食生活を送ることやストレスから解放されること、禁煙することなど、生活習慣を改めることがもちろん必要ですが、日常生活における適度な運動が欠かせません。スポーツには、記録や達成感を目的とする競技スポーツと健康維持のために行う健康スポーツがあり、健康スポーツの代表がウォーキングやエアロビクス、水泳など、呼吸しながら行う有酸素運動です。

 但し、運動をするには、自分の体の状態をしっかり把握しておくことが大切です。高円宮殿下の例やマラソン中に心筋梗塞で突然倒れる中高年者が増えたことが社会的な問題になったように、中高年者の運動には注意が必要です。日頃から健康に自信のある方ほど突然死が多いのが現状。自覚症状がないままに心臓に負担がかかっている場合があるということです。

 県立健康センターでは、運動を安全に効率良く行うために、運動を行う前に運動負荷試験を実施するよう県下のスポーツ施設に呼びかけています。少しずつ運動の強度を上げて心臓にどの程度負荷がかかるのかを測定し、自分の体の状態をきちんと知った上で自分に合った運動をするよう指導しているのです。激しい運動だけが運動ではありません。その方その方の年齢や体調に合った運動があるのです。そして、それを続けることこそが健康生活を送る上で必要です。例えば、病気で寝込んでいてもトイレまで自分の力で立って行く、それも立派な運動です。体を動かそうとする意識が大切です。

 また、健康づくりの基本運動として、正しい姿勢で歩く「脊椎ストレッチウォーキング」をお勧めしています。背筋を伸ばし、膝を伸ばして、踵から地につけて歩く方法です。全身の筋肉を無理なく鍛える有酸素運動として高齢の方には最適です。

 また、血液をサラサラにする上でも有酸素運動は効果的です。有酸素運動は筋肉の隅々にまで酸素を行き渡らせ、血液をサラサラにし血液循環を良くする効果があります。但し、運動中には定期的に水分補給をしてください。運動による発汗で水分が急激に体から出ていくと、血液中の水分も少なくなり、血液がドロドロした状態になるからです。また、食事療法としてマグネシウムを多く含んだ穀類や海藻を摂ることも大切です。

 私は、死の瞬間を迎えた時に渾身の力を振り絞って立ち上がり、両手を振り上げて「ありがとう!」と叫んで死にたいと常々願っています。立って死ぬ、それが私の理想です。そのために毎日脊椎ストレッチウォーキングで、筋肉強化と血液サラサラを実践しているのです。

 皆さんも、好きな時に好きな場所へ自由に自分の足で行ける「自立自尊」の長寿を目指して、健康スポーツを始めてください。

 人が生きがいを感じる時は,自分らしさを求めて行動している時であって,目指した人生目標を達成した時ではありません。長寿の道は、『自立自尊』を目指して、心が躍る健康づくりに参加しませんか。



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