血液が「ドロドロ、サラサラ」であることの意味

 


 血液が血管内を流れるよう様子を表現したもので、一般によく使われています。血液は血漿成分と血球成分に分けられ、血球成分は45%の容積(ヘマトクリット)を占めています。血球成分の中には、赤血球、白血球、リンパ球、血小板があり、血漿成分は水と電解質と蛋白質からなっています。

  最近、シリコン基板に作成した毛細血管を模した間隙(7ミクロン)を血液が流れる様子を直接見る血流流動性測定装置(
MC-FAN)が開発され、流れの様子から血液がドロドロかサラサラかを見ることができるようになりました。生体内でも直径8ミクロンの赤血球が7ミクロンの毛細血管内を細長く形を変形して流れています。

  高中性脂肪血症、糖尿病、喫煙、脱水状態の場合に、血液が流れが悪いドロドロ状態になり血栓ができやすくなります。その結果起こる心筋梗塞、脳梗塞を予防するには、逆に血液をサラサラにする日頃の注意が必要です。

  そのためには、脂肪を燃焼させる有酸素運動にて血液中の中性脂肪を燃やし、糖尿病の方はヘモグロビンA1cを6.5%以下を目標とすることが予防になります。
  ヘモグロビンA1c(HbA1c)は、高血糖によりヘモグロビンや赤血球の細胞膜が糖化作用を受け、変性した赤血球です。赤血球の細胞膜が硬くなり、変形できなくなり、狭い間隙を通りにくくなります。

  また日頃の注意として、脱水により相対的に血球成分が多くなり、さらに血小板の凝集亢進が起こり、流れにくくなります。夜寝る前の200ccの深層水(マグネシウムを含んだ)を始め、夜中のトイレ時には水分を取る注意が必要です。
  朝食は必ず取る時間的余裕が求められます。
 
  河村循環器病クリニックでは、血液の流れを測定し、健康指導に使っております。
  以前にに生出演したテレビ大阪「満点!アイ」では、予防法として玄米食、マグネシウム、脊椎ストレッチウォーキングを中心に話をいたしました。


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