インスリン抵抗性症候群

 


 健康診断の血液検査で、1)善玉コレステロール値(HDLコレステロール)が40mg/dl以下、2)中性脂肪が150mg/dl以上、3)血糖値は正常値の上限で、ヘモグロビンA1cが5%台、この3つの条件が見られますと、その原因として膵臓からのインスリンの分泌が過剰の高インスリン血症が疑われます。更に、上半身肥満が見られる場合には、血中インスリン濃度の測定を行わなくても、「インスリン抵抗性症候群」の診断をつけることができます。

  2005年4月に日本動脈硬化学会,日本糖尿病学会,日本肥満学会,日本高血圧学会,日本循環器学会,日本腎臓学会,日本血栓止血学会,日本内科学会の8学会合同の診断基準検討委員会により上半身肥満を必須条件とした「メタボリックシンドローム」日本版診断基準を策定しました。
 
  「インスリン抵抗性症候群」の人物像は、運動不足で、食事は不規則な方が多く、まさに生活習慣病の典型です。特に男性において心筋梗塞などの虚血性心疾患に罹る危険性の多いにもかかわらず、本人自身の生活習慣に対する自覚がなく、病気になって初めて気付くタイプが多いようです。
 
  河村循環器病クリニックでは、心臓ドッグを行っており、特に「メタボリックシンドローム」の総合的な生活指導を行っています。



Copyright(c), Tsuyoshi Kawamura. M.D.

r