「健康は、自らを知る、生きる喜び」
 


 「健康は、自らを知る、生きる喜び」

  「自らを知る」の出典は、「汝自身を知れ」です。
  デルファイの神託と言われ、古代ギリシャのデルファイにあるアポロン神殿の入り口に掲げられた銘文で、ソクラテスが自らの行動上の“座右の銘”としたことでも有名です。
  広辞苑には「お前は他人のことよりも自分自身のことを反省せよ」の意に解釈され、大辞林では「自分が無知であることを自覚し、その自覚に立って真の知を得、正しく行為せよ」の意に解釈されています。
 
私の解釈は、この世に生を受け目覚めた自我が、この世に生まれた唯一の“個の完成”を達成するために、生涯を通して自問自答する生き方と考えます。その境地とは、お釈迦さんの「唯我独尊」ではないかと思っています。
  人生経験は、他人の存在を意識し、他人との関わりの中から「自分が何者か」を自問自答し、自分を磨き上げる好機です。この機会が多ければ多いほど他人ではない自分を知り、その経験が智慧として蓄積されると思います。


  健康に当てはめて言えば、「自分の体のことは自分が一番よく知っていなければならない」ということです。
  昔からよく「一病息災」と言われるように、病気を持っているために自分の体を気遣いながら生活している人の方が、消極的かもしれないが、方法論的には正しい健康づくりになっていると思います。
  積極的な健康づくりとは、体によいと言われていることをまず実行し、自覚的な感覚だけでなく、かかりつけ医師の診断を受け、客観的に体の何が改善したかを知る実践の繰り返しです。

 
私がまず推奨したいのは、脊椎ストレッチウォーキングの実行です。
  毎日の生活の中で姿勢を意識することが筋力トレーニングになります。
  これからの高齢社会を生き抜くためには、背筋のみならず首筋をまっすぐにすることが、バランス訓練であり転倒防止にもなります。

 
第2番目は、水分の定期的な摂取です。私が推奨するのは、“にがり水”あるいは海洋深層水(硬度1000)の定期的なコンスタントな飲用です。
  成人の身体の水分含有率は60%であるが、高齢者になると40%に減少します。 高齢者は、常に水分の補給が必要なのです。
  水分は生体反応の場であり、細胞内ではマグネシウムが300以上の酵素反応に関与している重要なミネラルです。
  水に溶けたマグネシウムを摂取することが最も効率的なマグネシウム摂取法です。
  日本人の食物以外からの摂取量の上限の350mgを目安にしています(摂取量基準2005年版)。

  世に氾濫する健康情報は、まさにアンチエイジング花盛りです。変な情報に惑わされず、まず、最も重要な生活習慣を身に着けることだと思います。
  健康づくりは、まず、姿勢を正し歩き、十分な“にがり水”で身体を潤すことが、アンチエイジング法の基本と考えます。


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