伝統的日本食は、低脂肪食であることが生活習慣病予防食と言われる所以である。

 


 伝統的日本食は、低脂肪食であることが生活習慣病予防食と言われる所以である

 
日本の伝統食は冠動脈疾患の予防につながると世界的に認められています。元来、日本人は蛋白質摂取を欧米のように肉類を中心とした動物性蛋白質ではなく、主に大豆を中心とした植物性蛋白質を食べていたことが同時に脂肪摂取量の減少につながり、冠動脈疾患、糖尿病の発症を抑えていると言われています。
  こうした疫学的事実の理由を全摂取エネルギーに対する脂肪摂取比率の減少ではなく、大豆蛋白質の成分の一つであるイソフラボンが本質的な作用成分と見なされていました。

  世界的な循環器専門誌である「Circulation」(2006年2月21日発行)に米国心臓協会(AHA)栄養委員会が、イソフラボンが冠動脈疾患に予防効果があるかを研究した22件の無作為臨床治験を検討し、イソフラボンには作用効果がないとの公式見解を発表しました。同時に、乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌に対する予防効果につても確証はないとしています。
  日本においても食品安全委員会専門調査会が2005年12月に、イソフラボンの1日摂取量の総量を70〜75mgを安全量と推定し、サプリメントとして過剰摂取の弊害を発表しています。

  大豆製品は健康食品の代表であることには間違いありませんが、その抽出成分を多量にサプリメントとして多量に摂取することは自然界ではありえないことです。
欧米のサプリメントブームに踊らされることなく、日本人は古来からの伝統食を中心とした食事をすることいが最もよい健康食であることを再認識すべきです。



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